事例概要
中国地方最大級のヨットハーバーとして知られる広島観音マリーナ。そのヨットハーバーに隣接する『広島マリーナホップ』は、広島市唯一の水族館や遊園地を併設する総合レジャー施設です。 2005年のオープン以来、広島市の観光拠点として人気を集めてきましたが、2024年の12月をもって20年の歴史に幕を下ろします。 グランドフィナーレに向けて開催される数々のイベントに先駆け、お客様にこれまでの感謝を伝えるための『感謝状型フォトスポット』と『ラストイヤータペストリー』をデザイン・設置しました。
課題
『お客様への感謝の気持ち』と『2024年12月に閉館すること』をお客様にしっかりと伝えたうえで、施設の雰囲気を最後まで明るく賑やかにするオブジェクトをデザイン・設置すること。 デザインに広島マリーナホップを象徴する『マリホ水族館』『観覧車』の要素を取り入れること。
デザイン・設計のポイント:感謝状型フォトスポット
感謝状とは、日ごろ心に抱いたり言葉で伝えたりする感謝の気持ちを、あらためて文書にして贈るものです。 施主が最も伝えたい【20年間利用してくれてありがとう】という想いを表現するために、本件では特別な賞状である『感謝状』をモチーフに採用しました。 また、閉館までの期間に訪れるお客様が、これまでの思い出を振り返りつつ新たな思い出をつくれるような仕掛けとして、『フォトスポット』を提案。この『フォトスポット』には、広島マリーナホップを象徴する『マリホ水族館』や『観覧車』、『広島観音マリーナ』の要素をポップなイラストや写真で表現しており、マリンブルーの額縁も併せて、朗らかで陽気な雰囲気となるようにデザインしました。
デザイン・設計のポイント:ラストイヤータペストリー
広大な敷地に約50店舗のテナントが出店している『広島マリーナホップ』。『感謝状型フォトスポット』が設置されているメインゲート以外にも、施設に出入りするゲートやプロムナードが複数設けられています。 施設を利用する多くのお客様に対して『お客様への感謝の気持ち』と『2024年12月に閉館すること』を伝えるために、『ラストイヤータペストリー』を設置しました。 この『ラストイヤータペストリー』は、誘目性を高めるために赤背景に白文字を採用し、あえてテキストだけのデザインとすることで、情報がしっかりと伝わるように工夫しました。
制作・施工のポイント:設置する期間と立地から適切な部材を選定
感謝状型フォトスポットは閉館までの日数を表示させるカウントダウン仕様で、設置した6月から12月の閉館まで、メインゲートを彩るオブジェクトとなります。 約半年の間、屋外の環境に耐えられるようにするため、強度のある丈夫な部材で制作しました。 また、港ならではの潮風をはじめ、梅雨や夏季の豪雨・強風も予想されたため、劣化しにくい表装材を選定しました。これによって最後までフォトスポットを綺麗なまま飾ることができます。